通信制高校に通った後の進路先は大学進学?就職は不利?
さまざまな学科やコースがある通信制高校への入学を検討している人も多いことでしょう。しかし、中には通信制高校卒業後の進路に対する不安を抱える人もいるのではないでしょうか。今回は通信制高校卒業後の進路先についてご紹介します。あわせて通信制高校が就職時に不利であるかどうかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
通信制高校卒業後の進路先
通信制高校を卒業した後の進路先は以下のとおりさまざまです。
■大学や専門学校
通信制高校卒業後に大学や専門学校へ進学する人も多くいますが、通信制高校から大学へ進学する人の割合は全日制の高校と比べて低い傾向です。通信制高校を卒業すること自体は大学進学に影響することはありませんが、受験勉強を進める上で通信制高校は全日制の高校と比べて不利な点もあります。
通信制高校は登校日が少ないため、勉強でわからない点が出た場合にすぐに人に聞けないことが受験勉強においてデメリットとなります。また通信制高校での学習レベルが簡易的な場合、授業では大学進学に必要なレベルを習得するのが難しいこともあります。
一方で専門学校は通信制高校から進学する人も多く、進学率も高い傾向にあります。通信制高校と専門学校が提携していることもあり、専門学校入学に必要なスキルを通信制高校で学べるため、通信制高校から専門学校への入学がしやすくなります。
■会社に就職する
通信制高校卒業後に就職することも進路先としては少なくありません。通信制高校からの就職率は全日制の就職率とさほど変わりません。通信制高校では全日制と違って、授業の拘束時間が短いため、資格取得などの就職を意識した学習に充てられる時間が多いことも就職を目指すうえではメリットとなります。就職に必要なスキルや資格を身につけることで就職活動が有利となります。
■その他
進学や就職以外にもさまざまな進路を歩む人がいます。芸人や声優、歌手になる夢や目標を持つ人は専門の養成所に通うことも考えられます。しかしながら、進路先が決まらないまま卒業する人も中にはいます。進路先が決まっていない人はアルバイトをしてフリーターとして生計を立てながら、自分の目標を模索していくことになります。実態として通信制高校卒の人の方が、全日制の高校と比べてフリーターとして働く人が多いのも事実です。
通信制高校は就職時に不利になりがち?
高校卒業という資格は全日制であっても通信制であっても同じなので、通信制高校であることが就職する時に不利になることはありません。ただし通信制高校に対して偏見を持っている人が面接官や人事となるケースがあります。古い考えである人は通信制高校に通う人は学力や生活態度に問題があるというイメージを抱きがちです。
その他のデメリットとしては通信制高校の就職サポートが学校によっては十分でないことがあげられます。通信制高校の中には卒業するための学習サポートが整っていても、進路サポートまで体制が整っていない学校もあります。ただし就職に強い通信制高校もあるため、就職時に不利になるかどうかは入学する通信制高校によって大きく異なります。
通信制高校でも努力次第で就職できる!
就職において通信高校卒業がデメリットになることもありますが、本人の努力次第では通信制高校でも就職することは十分可能です。努力の方法はさまざまですが、以下のような例が挙げられます。
■アピール出来る実績を作る
就職したい企業にアピールできる実績を通信制高校に通いながら作っておけば、就職時に役立ちます。たとえば仕事で役に立ちそうな資格を在学中に取得しておけば、就職時に有利です。通信制高校によっては資格取得をサポートしてくれる学校もありますので、自分が希望する就職先にどのような資格が必要となるか相談してみると良いでしょう。
また通信制高校では時間に余裕があるため、アルバイトで社会経験を積むことで就職に活かせます。アルバイトを経験することで、仕事を行う上での基本的なマナーやビジネススキルを身につけることができますし、長く働いた実績があれば面接時にアピールできる要素となります。
■専門的なスキルを習得できる通信制高校に通う
採用する企業としては即戦力として活躍できる人材を求めています。専門的なスキルを習得できる通信制高校を選ぶことで、就職活動を有利に進められます。
■大学や専門学校への進学
日本企業の採用はまだまだ学歴で評価される慣習があるため、大学や専門学校へ進学した方が就職できる可能性も高まります。通信制高校からの進学は専門学校や大学によっては難しいかもしれませんが、努力次第では十分に進学できます。進学することで将来の選択の幅がより広がっていきます。
通信制高校からの進路先としては、大学や専門学校への進学や会社への就職、その他それぞれの目標によってさまざまです。就職時に通信制高校であることが不利になることは基本的にありませんが、面接官によっては悪いイメージを抱く人もいます。
ただし通信制高校であったとしても自分の努力次第で就職することはできます。通信制高校であることを悲観せず、目標に向かって取り組むことで未来を切り拓いていきましょう。