不登校の子へ通信制高校をおすすめしたい理由とは?
文部科学省による2020年度の調査において、全国の中学・高校の不登校の人数は、中学生が24人に1人、高校生が71人に1人となっています。子どもが不登校の場合、両親は何かと不安になられているかもしれません。しかし、不登校でも通信制を選択すれば、高校卒業資格を得ることが可能です。この記事では、通信制高校についてお伝えします。
通信制高校の特徴
通信制高校とは、どのような高校なのでしょうか。通信制高校は、主に自宅で学習するというスタイルになっています。学校から教科書や授業動画などは配布されるので、それを利用して学習を進めていきます。高校を卒業するためには、単位を取得しなければいけません。
単位を取得するために、レポートを提出したり、スクーリングや試験などが行われます。スクーリングは、指定された場所へ登校して授業を受けるものです。連携している高校へ登校することが多く、頻度や回数は入学する通信制高校によって異なります。試験についても、スクーリングの際に行われることが多いです。
また、通信制高校によっては、体育祭や学園祭のようなイベント、学校行事が行われることもあります。通信制高校を卒業するためには、74単位以上の取得と3年以上の在籍、そして30時間以上の特別活動への参加という決まりがあるため、これを満たしていない場合は卒業することができません。ただし、他の高校から転入や編入をされた場合は、以前通っていた学校の単位を引き継ぐことが可能となっています。
不登校の子に通信制高校がおすすめの理由
不登校の子どもに通信制高校がおすすめと言われている理由をまとめておきます。
進学しやすい
子どもが学校に行けない理由は様々です。しかし、学校に行けなくても卒業資格を取得したい、進学したいという想いを抱えている子どももいます。通信制高校は、学校に行く回数が少ないことから、不登校になってしまうことはありません。不登校でも高校の卒業資格、大学の入試試験を受ける資格を得られるため、学校に行けないという子どもにもおすすめです。
入学しやすい
高校に入学する場合、通常は学力試験や内申点が必要です。しかし、通信制高校の場合は、学力試験を行わず、面接や作文だけで入学が可能となっていることから、入学のハードルも低くなっています。中学校にほとんど行けなくて学力に不安がある・・・という場合でも、通信制高校なら入学しやすいと言えるでしょう。
毎日登校しなくて良い
不登校の子どもは、なかなか学校に行けません。しかし、通信制高校なら毎日学校に行く必要がないことから、学校に行けないという人も通いやすくなっています。指定された日だけ行くことができれば良いので、無理なく通えると言えるでしょう。また、同じような理由で学校に行けないという人も多いことから、気持ちが分かりあえる友達に出会える可能性もあります。
自分のペースで学習できる
学校での授業のペースについていけないことが原因で、不登校になってしまう子どももいます。通信制高校の場合は、自分のペースで学習できるため、このような心配もありません。通信制高校の場合、留年してしまうリスクも少ないため、単位を取得できさえすればスムーズに卒業が可能です。
通信制高校に入学するときに知っておきたい注意点
通信制高校に入学する際に知っておきたい注意点をまとめておきます。
自分で学習管理をしなければいけない
通信制高校は、自分のペースで学習を進めることができますが、その分自分で勉強時間を管理しなければいけなくなっています。課題提出の締め切りや、スクーリング日程の確認など、自分で管理して卒業できるように進めていかなければいけない、という点で大変さもあるでしょう。
通信制高校は孤独感を味わうこともある
スクーリングの回数が限られていることもあり、人と接する機会が少ないです。スクーリングで仲良くなれる友達が見つかれば良いですが、誰とも交流できない場合、孤独を感じてしまう可能性もあるでしょう。学校行事は、さまざまな人と交流できる機会なので、このような時にできるだけ多くの人と関わるようにするのがおすすめです。
不登校だった子でも通える芸能学校もある
高校卒業の資格を取得できる通信制高校は多様化しています。在学中に夢に向かって様々な学習ができる学校もあり、卒業後の進路の選択肢も広がっていると言えるでしょう。例えば、不登校で芸能界を目指しているという場合、不登校の子どもでも通える芸能学校もあります。芸能専門の通信制高校なら、高校で勉強する内容を学習しながら、芸能界デビューも目指すことができるのです。
まとめ
不登校の子どもでも、通信制高校なら高校の卒業資格を得られるチャンスがあります。子どもが不登校で不安だと感じられているなら、一度通信制高校への入学も検討されてみてはいかがでしょうか。さまざまな通信制高校があるので、子どもにあう学校も見つけやすいでしょう。